共創パートナー募集中の開発テーマ

大福から消しゴムまでの硬さを、磁場で操れる新素材

MRE(磁気粘弾性エラストマ)

デバイス画像
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こんな方におすすめ

  • ゲーム、AR/VR、EC、医療、FAなど、遠隔コミュニケーションを活性化したい企業様
  • 家電などの分野で、自社製品の制振に課題をお持ちの企業様
  • その他、製品の硬さを変化させたいニーズがある企業様

硬さや感触をリアルに再現

MRE(磁気粘弾性エラストマ:Magnetorheological elastomers)とは、樹脂と磁性粉を混合して生成し、磁場をかけると固さが変化する材料です。磁場をかけていないときは大福のように柔らかく、磁場をかけると消しゴム程度まで硬さを変えることができます。磁場をかけた時、磁力線に沿って磁性粉が配列し、多くの鎖を形成するため硬くなるメカニズムです。磁場の発生は、MREの下に電磁石また永久磁石を用いた磁場発生装置を設置して作動させます。

指で押せるほど柔らかいエラストマの画像
磁場をかけていないときは大福のように柔らかい
磁石を当てて硬くなったエラストマの画像
磁場をかけると磁性粉が鎖のように配列して硬くなる

ムラタのMREの特長

メリット硬さの変化率は世界最高水準

樹脂と磁性粉の混合プロセス・比率、樹脂の分子量設計、磁性粉の磁気特性・粒径設計はムラタ独自のノウハウが活かされています(特許出願済み)。この高度な設計技術により、「大福から消しゴム程度まで」という世界最高水準の硬さの変化率を実現しました。(※当社調べ2024年6月時点)

硬さ変化率グラフ
硬さの変化率イメージ
硬さを自在に変化可能
任意の形状に成形したMRE
任意の形状に成形可能

課題点磁場発生装置の小型化が課題

MREで消しゴムの硬さを再現する場合、強力な磁場(500mT)を発生させる大きな磁場発生装置が必要となります。MREの下に電磁石または永久磁石の配置が必要となり、そのサイズはMREの体積の約10~30倍の大きさになることが現在の課題です。

磁場発生装置の大きさ図解
MREに対して必要な磁場印加装置サイズが大きくなる

企業と消費者、双方に広がるMREの可能性

主に「触覚フィードバック」「制振」「形状保持」の機能を生かした用途への可能性を模索しています。企業と消費者、双方に役立つ技術であるため、広範囲な分野での活用・製品化が期待されています。

想定活用シーン

触覚フィードバック

VRゴーグルをつけた人の画像

AR/VRへの感触付与

手元・足元にMREを搭載した装置を準備しAR/VRの映像とリンクした触覚を再現。例えば触った物体や武器の硬さを表現し、よりリアルな体験を。

ゲームする人の画像

ゲーム機

プレーヤー個人の最適なコントローラーボタンの硬さを再現。MREをボタン内部もしくはボタン外側に搭載し、ボタンの硬さを変えることができます。

看護の画像

遠隔診療

医師の手元にMREを用意し、遠方の患者にしこりや腫れなどをセンシングデバイスでセンシングしてもらいます。通院しなくても患者が触診を受けることができるツール。

想定活用シーン

制振

家電製品の画像

家電製品

大型家電など、比較的大きな振動を生じる製品に使用することで、揺れを抑えることが可能に。

想定活用シーン

形状保持

磁場をかけていないMREを物質に押し当て、その状態で磁場をかけると物質の形状を保持することができます。

押しているMREの写真と、押した状態で磁場をかけた時の写真
押した状態で磁場をかけて指を離した時の写真
作業するロボットアームの画像

ロボットハンド

MREをロボットハンドの先端に使用。把持したい物体にMREを押し当てると、磁場発生によって物質の形を保持してくれるので、あらゆる形状・硬さの物体を把持できるというメカニズムです。速い速度でロボットを動かすと、把持しているものが慣性力によって傷がついたり、変形するなどのリスクがありますが、MREを使ったロボットハンドなら衝撃を吸収して傷つきにくくすることも可能。これによってロボットを速いスピードで動かすことができ、工程全体の作業スピードや効率の向上につながる可能性があります。

よくあるご質問

磁場をかけると磁性粉が磁力線に沿って鎖状に配列し、材料が硬化するためです。磁場を解除することで磁性粉配列が崩れ、元の柔らかさに戻ります。

現状ではMREの体積の約10〜30倍サイズの磁場発生装置が必要です。磁場発生装置の小型化が今後の開発課題となっています。

MREは多様な形状に加工できます。また、形状を保持することもできるため、製品デザインや使用環境に合わせた設計ができます。

耐環境性能の高い樹脂と磁性粉を使って適切に設計することで、防水や耐候性を持たせることが可能です。
そのため、屋外デバイスや野外イベント機器への活用も期待できます。

適切な樹脂マトリックス設計により物性維持期間が長くなりますが、劣化は起こります。使用状況における耐久評価を実施し、MREの交換頻度を決定していく必要があります。

「MRE(磁気粘弾性エラストマ)」に関するご相談

大福から消しゴムまでの硬さを再現できる「MRE(磁気粘弾性エラストマ)」に
ご興味をお持ちの方や技術の詳細を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

※当商材は開発品であるため、仕様は事前の告知なく変更される場合があります。

開発者の声

村田製作所 技術・事業開発本部マテリアル技術センター

村田製作所
技術・事業開発本部マテリアル技術センター
新規材料・プロセス開発部

兵井 香乃(ひょうい かの)
久保田 博信(くぼた ひろのぶ)
様々な可能性を持つMREの技術ですが、まずは「触覚フィードバック」という機能をメインに活用方法を探っていきたいと考えています。特にVR/AR系のプラットフォームを開発されている企業の皆様に注目していただき、リアルな触覚機能の開発を目指していきたいです。
また、磁場設計、電磁石の設計に精通した企業の方にも、ぜひお力をお借りできれば嬉しいです。このMRE磁場発生装置のサイズが大きい点に課題を感じており、そこを解決できればMREを使用できるシーンがさらに広がると考えています。

お知らせ

  • ニュース

    共創パートナー募集中の開発テーマ「MRE(磁気粘弾性エラストマ)」を掲載しました。

お問い合わせ

大福から消しゴムまでの硬さを再現できる「MRE(磁気粘弾性エラストマ)」にご興味をお持ちの方や技術の詳細を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
※当商材は開発品であるため、仕様は事前の告知なく変更される場合があります。